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各社マーガリンのトランス脂肪酸含有量

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トースト

各国で規制が進むトランス脂肪酸。日本では表示も義務づけられていません。

その理由は、「大多数の日本国民のトランス脂肪酸摂取量は、WHOが推奨する総エネルギー比1%未満を下回っており、通常の食生活では健康への影響は小さい」という食品安全委員会の見解に基づいているそうです。

6月16日にはアメリカ食品医薬品局(FDA)が、食品への添加を3年以内に全廃すると発表。
FDAは2013年に規制案を示して科学的妥当性を調べ、食品への使用に関し「一般的に安全とは認められない」と結論付けました。

これを調べてみると色々複雑で、トランス脂肪酸だけに対して「何故規制しないのか!」と憤るのも、モグラ叩きのようになってしまうかもしれません。

たとえば、「トランス脂肪酸」を低減した製品で「飽和脂肪酸」含有量が増加するという現象が起きているという話があります。
こちらの「飽和脂肪酸」も冠動脈疾患のリスクを上げるという説が長くあり、「飽和脂肪酸」の摂取量が多い日本人にとっては、こちらの方がより大きな問題だと言う人もいます。
一方、最近では「飽和脂肪酸は心臓疾患の原因にはならない」という学説も出てきました。

以下が食品安全委員会の見解です。

食品に含まれるトランス脂肪酸の食品健康影響評価の状況について

平成27年6月19日更新

<トランス脂肪酸の平均摂取量(エネルギー比)※>

 ○アメリカ:2.2%   ○日本:0.3% 
 

※食品安全委員会「食品中に含まれるトランス脂肪酸」評価書より

 トランス脂肪酸とは、脂質の構成成分である脂肪酸の一種です。WHOでは、心血管系疾患のリスクを低減し、健康を増進するための目標として、トランス脂肪酸の摂取を総エネルギー比1%未満に抑えるよう提示しています。

 諸外国では、トランス脂肪酸摂取量がこのWHOの目標を超えている国や、我が国やドイツのように目標値内におさまっている国もあり、その対応は各国の状況に合わせて様々です。

 日本では、食品に含まれるトランス脂肪酸について、食品健康影響評価を行い、平成24年3月8日の食品安全委員会において評価書を確定し、消費者庁、厚生労働省、農林水産省に通知しました。大多数の日本国民のトランス脂肪酸の摂取量は、WHOの目標を下回っています。脂質に偏った食事をしている人は、留意する必要がありますが、通常の食生活では、健康への影響は小さいと考えられます。

 また、例えばマーガリン等におけるトランス脂肪酸の量は、銘柄にもよりますが、平成22年のものは平成18年のものより減少しており、低減に向けた取組が行われています。さらに、食品中のトランス脂肪酸を低減すると、飽和脂肪酸の含有量が増加する傾向があり、飽和脂肪酸については、摂取目標量の上限(エネルギー比7%)を超える性・年齢階級があることに留意が必要と考えます。

<日本人の飽和脂肪酸の年齢層別摂取量中央値(エネルギー比)※>

 女性:7.4%(20〜29歳)、7.3%(30〜39歳)
 

※食品安全委員会「食品中に含まれるトランス脂肪酸」評価書より

 脂質自体は重要な栄養素でもありますが、近年は、食生活の変化により脂質の摂取過剰が懸念されており、トランス脂肪酸だけを必要以上に心配せず、脂質全体の摂取量に十分配慮し、バランスの良い食事を心がけることが大切です。

もし「飽和脂肪酸」にリスクがあるとすれば、「トランス脂肪酸」含有量の「低い」商品のほうが、実は、日本人にとってよりリスクが高いかもしれない「飽和脂肪酸」含有量が「多い」・・・という逆転現象が起きているかもしれないので、どう判断すればいいのか難しいところですが、結局のところ解明されていないことも多いため、「バランスよく食べる」「リスクのありそうなものは避ける」ということ以外にできることはなさそうです。

そのことを踏まえた上で以下の記事をご覧いただければ幸いです。

トランス脂肪酸含有量を示す記事

危険なトランス脂肪酸、含有量ワースト5のマーガリン!雪印、イオン…セブンは開示拒否

マーガリンやケーキ、ビスケット、スナック菓子、ドーナツ、マヨネーズ、ファストフード、インスタント麺などに含まれるトランス脂肪酸は、心血管疾患のリスクを高めるとして、規制している国は多い。

例えば、世界保健機関(WHO)は、トランス脂肪酸の摂取量を摂取エネルギーの1%(約2g)未満にするよう2003年に勧告。デンマークでは03年6月から食品中のトランス脂肪酸の量を全脂質の2%までとする罰則規定のある行政命令を制定。08年にはスイスが油脂100g当たり2g以上のトランス脂肪酸を含む商品の国内流通を禁止、09年にはオーストリアも同様の規制を決定した。

南米ではブラジル、アルゼンチン、チリ、パラグアイ、ウルグアイが06年にトランス脂肪酸の表示を義務化。アジアでは、韓国が07年から、台湾は08年から、香港は10年から、表示義務を課した。

北米では、カナダが05年から、アメリカが06年から表示を義務化。そして今年6月16日、ついに米国食品医薬品局(FDA)はトランス脂肪酸の食品添加物を18年6月から原則禁じるという決定を下した。

他方、まだ日本では表示すら義務づけられていない。理由は、「大多数の日本国民のトランス脂肪酸摂取量は、WHOが推奨する総エネルギー比1%未満を下回っており、通常の食生活では健康への影響は小さい」という食品安全委員会の見解に基づいている

国内で流通している下記合計18社、94商品のトランス脂肪酸含有量を調査

日本マーガリン工業会の会員のうち、家庭用マーガリンをつくっている雪印メグミルク、明治、J-オイルミルズ、丸和油脂、マリンフード、月島食品工業の6社および日本生活共同組合連合会(生協)、小岩井乳業の計8社が製造する家庭用マーガリン全75商品
オンラインストアの「アマゾン」で、「マーガリンの売れ筋ランキング」の上位20位(6月30日時点)のうち、家庭用でランクインしていたリボン食品、創健社、キユーピーの計6商品
大手スーパーマーケットやコンビニエンスストアのプライベートブランドのうち、イオン、ヤオコー、セブン-イレブン、ローソンの計10商品
「高級ホテルのマーガリン」の代名詞的存在である帝国ホテル、ホテルオークラエンタープライズ、金谷ホテルベーカリーの計3商品

情報開示に応じない明治、セブン、ヤオコー

その結果、3社だけ含有量を開示しない会社があった。明治、セブン、ヤオコーである。具体的な商品としては、明治の「明治コーンソフト バター入り」「明治ヘルシーソフトオフスタイルべに花 脂肪分70%オフ」など全25商品、セブンの「セブンプレミアム かろやかソフト300g」、ヤオコーの「クリーミースプレッド320g」だ。

明治は「マーガリン類のトランス脂肪酸の含有量については、申し訳ございませんが、現時点では具体的な開示は控えさせていただいております」という。だが、7年前に筆者が別の媒体で取材執筆した折は、明治はしっかりと数値を開示していたことを考えると、情報開示に対して後ろ向きになっているようだ。

また、セブン、ヤオコーは無回答だった。

国内で流通するマーガリンのトランス脂肪酸含有量

7年前のワースト3品は、「雪印 Sマーガリン」(トランス脂肪酸含有量16.0%、以下同)、「雪印 ネオマーガリン」(14.0%)、生協の「コープ コーンソフト100 バターの風味」(13.5%)だった。

具体的には、含有量16%のマーガリンを食する場合、パン1枚に通常つける目安とされる10gを塗るとトランス脂肪酸は10×0.16=1.6gになる。これでは1枚と4分の1で、WHOの基準をオーバーしてしまう含有量だ。
それが今回の調査では、各社製品の含有量は7年前に比べて格段に少なくなっている。明治、セブン、ヤオコーを除く15社67商品のうち、トランス脂肪酸の含有量の多いワースト5は以下の通りだった。

ワースト1位 マリンフードの「ツキマルゴールド 8g」(6.5%)
同社は給食用の商品が多く、同商品も学校で使われているとみられる。
ワースト2位 雪印の「バター仕立てのマーガリン140g」(6.0%)
ワースト3位 イオンの「トップバリュ キャノーラソフト 紅花 160g」(5.3%)
ワースト3位 「テーブルソフト べに花」(5.3%)で同順位
ワースト5位 生協の「べに花ハーフ」(4.1%)

これらワースト5は、パン3~5枚ほど食べると基準値オーバーのレベルだ。

【トランス脂肪酸含有量3.0%以上】

・マリンフード「メンドーテルポーション 6g」(4.0%)
・同「ガーリックマーガリン 80g」(3.2%)
・雪印「ネオソフト コクのあるバター風味280g」(3.0%)
・同「テイスティソフト バターの風味 濃厚300g」(3.0%)
・同「ネオソフト キャノーラハーフ160g」(3.0%)
・同「ネオソフト ハーフ」(3.0%)
・同「ネオソフト べに花」(3.0%)
・同「ヘルシーリセッタ ソフト」(3.0%)
・生協「ケーキ用マーガリン」(3.0%)

これらはパン5~7枚程度で基準値オーバーとなる。

【トランス脂肪酸含有量1.0%以上3%未満】

・ローソン「マーガリン ローソンセレクト」(1.9%)
・イオン「シュガートースト ソフトクリーム」(1.71%)
・雪印「まるでバターのような やわらかソフト(チューブタイプ)140g」(1.4%)
・ホテルオークラエンタープライズ「ホテルオークラ マーガリン180g」(1.0%)
・金谷ホテルベーカリー「金谷ホテルマーガリン」(1.0%)
・J-オイルミルズ「NEW! カルピスソフト」(1.0%)
・同「ラーマ バター好きのためのマーガリン」(1.0%)
・同「ラーマ バターの風味」(1.0%)
・同「ラーマ」(1.0%)
・同「ラーマソフト減塩」(1.0%)
・同「ラーマ プロ・アクティブ」(1.0%)

※J-オイルミルズは含有量をすべて「1%前後」と回答したので1.0%に統一した

これらは、基準値に達するにはパン10~20枚必要で、パンのみでオーバーすることはないだろう。ただし、他の食品とトータルでオーバーしないよう気をつけなければならない。そのためには、トランス脂肪酸の含有量の表示を義務づける必要がある。

【トランス脂肪酸含有量1.0%未満】

・丸和油脂「ホテルソフトファットスプレッド 380g」(0.9%)
・同「ホテルソフト(バター入り) 150g」(0.9%)
・マリンフード「ソフトマーガリン150g」(0.8%)
・雪印「ネオソフト」(0.8%)
・生協「バター入りマーガリン」(0.8%)
・同「コーンソフト バターの風味」(0.7%)
・イオン「トップバリュ テーブルソフト 320g」(0.7%)
・小岩井乳業「小岩井 マーガリン 醗酵バター入り 180g」(0.68%)
・リボン食品「低糖工房 有機のマーガリン160g」(0.6%)
・イオン「トップバリュ セレクト 発酵バター入りマーガリン160g」(0.6%)
・マリンフード「たらこスプレッド 150g」(0.6%)
・同「ガーリックマーガリン 160g」(0.6%)
・同「はちみつシュガーバターブレンド 160g」(0.6%)
・同「ホイップガーリックソフト120gシュリンクタイプ」(0.6%)
・同「ホイップガーリックソフト 120g カートンタイプ」(0.6%)
・同「私のフランス料理 150g」(0.6%)
・同「私の胡麻いっぱいスプレッド 160g」(0.6%)
・同「私のフレンチトースト 160g」(0.6%)
・同「キューブマーガリン 7g」(0.6%)
・雪印「まるでバターのようなマーガリン」(0.6%)
・同「ケーキ用マーガリン」(0.6%)
・創健社「べに花ハイプラス マーガリン180g」(0.5%)
・帝国ホテル「ホテルマーガリン」(0.5%)
・月島食品工業「パン屋さんのおいしいマーガリン」(0.5%)
・同「プラスマーガリン」(0.5%)
・マリンフード「ツキマルシルバー 8g」(0.5%)
・同「フレッシュマリンマーガリン 8g」(0.5%)
・同「フレッシュマリン植物性マーガリン 8g(小袋)」(0.5%)
・同「フレッシュマリンマーガリン 8g(小袋)」(0.5%)
・生協「コーンマーガリン(コーン油<遺伝子組換え原料不使>70%使用」(0.5%)
・キユーピー「いちご&マーガリン 約11g」(0.4%)
・同「はちみつ&マーガリン 約11g」(0.4%)
・同「ブルーベリー&マーガリン約11g」(0.4%)
・イオン「トップバリュ キャノーラソフト バター風味ソフト160g」(0.4%)
・創健社「発酵豆乳入りマーガリン160g」(0.4%)
・生協「コーンマーガリン」(0.4%)
・同「NEWソフト」(0.4%)
・同「コーンソフト バター入り」(0.4%)
・小岩井乳業「小岩井 マーガリン ヘルシータイプ180g」(0.34%)
・マリンフード「ツキマルシルバーホイップマーガリン 5g」(0.3%)
・イオン「トップバリュ キャノーラソフト カロリー1/2 180g」(0.23%)

参考文献:Business Journal 2015.07.11(文=佐々木奎一/ジャーナリスト)

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